会長挨拶(第4代会長:香川孝三)
日本ジェンダー学会会長に就任にあたってのあいさつ
香川 孝三 神戸大学名誉教授・大阪女学院大学名誉教授
このたび、2019年10月1日から前会長・野口芳子教授から引き継いで会長に就任することになりました。日本ジェンダー学会理事会はほぼ男女同数になっており、会長も男女交互に就任しています。初代は女性、2代目は男性、3代目は女性、4代目が男性となっています。この4代目が私です。現在75歳になり、本来なら引退する年齢ではありますが、会長を引き受けることにしました。テニスを楽しみながら体力の維持に努めます。微力ながら、日本ジェンダー学会が継続して活動できるよう努力していきたいと思っています。 本学会の学会誌「日本ジェンダー研究」の創刊号に学会設立の趣旨が述べられています。それによると、これまで女性の課題を軸に進められてきた日本のジェンダー研究が、男性を巻き込む男性主導社会の担い手であった男性の意識の変革や、男性というジェンダーに拘束された存在としての男性研究を生み出し、さらにLGBT問題の研究へと広がってきています。そこで「男女共生社会」を目指す学会として男女共同でジェンダー研究を進めることを目指している。さらに、ジェンダー平等を目指した実践活動の必要性も指摘されています。
ジェンダー格差指数をみると世界の中での日本の地位の低さが際立っていることからも、取り組むべき問題の広がりが指摘されています。
日本ジェンダー学会は創立されてから24年目を迎えています。会員は130名ばかりで小規模な学会です。これまで毎年1回、大会を開催し、学会誌もそれに合わせて発行してきました。小規模な学会なりにがんばってきたと思っています。このがんばりをこれからも続けたいと思っています。少しでも会員増強を図って、男女共同参画が実現を目指す仲間を増やしたいものと思っています。